空まめがてんかんの重積発作を引き起こしたのは2019年6月8日(土曜日)のこと。
結局、空まめは植物状態に陥ってしまいました。
その後、2年におよぶ犬の介護を経験しました。
愛犬の介護は誰しも避けて通ることはできません。
このページは柴犬空まめのてんかんの「重積発作」の状況を記録しています。
てんかんという病気が持っている最大のリスクが「重積発作」です。
その怖さを知っていただきたいです。
また、けいれんとてんかんの違いについて、知って頂きたいと思います。
この記事は空まめがてんかんの重積発作を起こしたあとの治療中にかいたものです。
状況を分かりやすくするため、ところどころ追記があります。
ページの最後に「空まめのてんかんの経緯と回復期の介護について」を追記しました。
2019年6月8日(土曜日)空まめがてんかんの重積発作を発症
ここでは重積発作当日の状況を記しています。
朝6時頃1回目のてんかん発作
この時点では通常のてんかん発作。
失禁を伴うものなので、発作後に身体を洗い綺麗にしてやる。
15時頃2回目のてんかん発作
1階に降りてみると通常とは異なった状態の空まめを発見。
足腰が立たず、大量のよだれを流していたので、てんかん発作と知る。
2度目のお風呂。
3回目のてんかん発作
お風呂に入れた直後にてんかん発作。
発作後、おむつに下痢。かなり興奮している様子。
3度目のお風呂。
かかりつけの獣医さんに電話。
4回目のてんかん発作
電話をしている間にも4回目のてんかん発作に。
極度の興奮状態に陥り、家中を走り回る。
目が見えていないようで、壁や家具にぶつかりながら走り回っている。
その後、ぐったりしてしまう。
もう、手遅れなのではないかと覚悟した。
かかりつけ医へ行く車の中で5回目のてんかん発作
すでにけいれんする力も無いのか、かなり弱々しい発作。
獣医師の治療台に乗せるころには譫妄(せんもう)状態で、横たえられたまま、よだれを流しているような状態でした。
病院にて脳の興奮を抑える投薬治療
病院で脳の興奮を抑えるための投薬(注射)。
発作がさらに続く場合の薬をもらって自宅へ。
獣医師によると6時間ほどで目覚めるとのこと。(しかし、空まめの症状はそれほど簡単ではありませんでした。)
治療後の状態
治療後、空まめを連れて帰って寝させました。
ところが、目を見開いたまま。
呼吸も荒くなっています。
このような状況から快方に向かうのか、とても心配になりました。
夜は私の枕元で寝させました。
夜中に2度のてんかん発作
深夜に明かなてんかん発作を2度起こしました。
その度に、てんかんを止める薬を与えました。
……
朝も病院から帰ってからの状況と大差はありませんでした。
相変わらず目を見開いて、呼吸が荒いままです。
朝もけいれん
空まめを娘に任せて大福まめを散歩に連れて行って帰ってくると、その間に3度のけいれんがあったようです。
その後の状況
その後、空まめは小刻みに震えるようになりました。
この震えはてんかんとは異なるように見えました。
日曜日、別の病院へ
かかりつけの病院は日曜日が休診のため、別の病院に行くことにしました。
かかりつけの獣医さんからも、発作が止まらないようなら、その病院に行くことをすすめられていました。
安楽死も検討?
空まめの状態を見た獣医師からは、空まめの震えは、てんかんから起きているものではないと説明を受けました。
かなり重篤な状態で安楽死も検討するようにと伝えられてしまいました。
即入院をすすめられましたが、かかりつけ医にかかっていたため、てんかんを止める注射を打ってもらうだけで空まめを家に連れて帰りました。
空まめは注射のあと1時間ほど眠りました。
しかし、その後は目を見開いて、呼吸が荒く、小刻みに震えています。
私にも、空まめの現状から、今までのような元気な状態に復帰できるとは思えませんでした。
実は、4度目のてんかん発作の後、目が見えない状態で走り回っていた空まめを見て、覚悟はしていたのですが…
月曜日から薬を抜いていく(回復期)
月曜日に再びかかりつけ医に空まめを診てもらいました。
既に私はこのまま空まめが亡くなってしまうものと思っていました。
しかし、獣医師の見方は違っていたのです。
治療の流れとしては、この後、投与された脳の興奮を抑制する薬をぬいていく過程に入ります。
そのため、てんかんを抑制する薬は使わないようにします。
獣医師は私が思っているほど深刻な状態ではないと言っていました。
けいれん(振戦)とてんかん発作の違い
日曜日に別の医師にかかって以降、てんかん発作は起こらなくなりました。
しかし、前足の震え(けいれん)は止まりません。
この震えは定期的にピクピク前足が動くもので、「振戦」といわれています。
ネットで調べてみるとてんかん発作とけいれんは脳の別の部分で起こるもののようです。
さらに色々調べました。
結局、大脳に起因するものがてんかん、小脳に起因するものがけいれんだと思います。
空まめの場合、脳の興奮を抑える薬の投与をやめることでけいれんがなくなりました。
投与された薬物が何らかの影響を小脳に及ぼすことによる、けいれんだったのだと推測しています。
……
ここでけいれんとてんかん発作の違いをあげたのは、けいれんが起こっているからといって、てんかんの抑制剤を与える必要はないということを知って頂くためです。
このことは大変重要なので覚えておきましょう。
てんかんからの回復期の手の震えや前足の船こぎ行動についてはてんかん発作ではありません。
ただし、見分け方は難しいと思いますので、薬を与える前に獣医さんに相談してください。
また、薬を与える状況については詳しく、お医者さんに聞いてください。
このページが予備知識として役立つことを祈ります。
10日間の点滴後、治療を断念
空まめの場合、10日間、点滴のために動物病院に通いました。
回復のために、抗炎症剤、抗生物質、(腎臓・心臓など)身体の調子を整える薬、ラクテック(輸液)などの投与を行いました。
点滴を開始して1週間ほどはもう少しで首をもたげるところまで回復していました。
しかし、1週間を過ぎたころから、空まめは目に見えて衰弱していったのです。
結局、10日目(6月20日)に点滴による治療を断念。
こんどこそ、空まめの死を覚悟しました。
以下、その後の当時(7月1日)の文章です。
でも、空まめは懸命に生きようとしています。
すでに病院に通わなくなって1週間以上が経過しましたが、空まめは生きています。
目はほとんど動きません。私の方を見てくれません。
自分で餌を食べたり、水を飲んだりも出来ません。
身体はやせ細って手足を動かすのも困難で、寝たきりです。
いわゆる植物状態になってしまいました。
しかし、その後、流動食を与える(シリンジで注入する)としっかり食べるようになりました。
今では大便や小便の回数も増えてきています。
空まめの介護は大変なのですが、てんかんで倒れる前よりも触れ合うことが増えました。
空まめは頑張ってます。
6月20日に点滴を止めたときより元気になった気がします。
介護してみて初めて知ることもいっぱいあります。
何度も諦めかけた私ですが、今では空まめが頑張る限り、しっかり支えてやろうと思っています。
空まめのてんかんの経緯と回復期の介護について
空まめの3歳頃から14歳になるまで、てんかんの発作がどのような推移をたどったか、以下のページをご覧ください。
病気の回復期の介護についてまとめたものは、以下のページが参考になると思います。
通常の介護とは与える餌が異なっています。
© まめ家
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